2007年夏に長野県栄村にオープンした絵手紙タイムカプセル館。2000年に日本絵手紙協会が「20世紀忘れないよ こんにちは21世紀」と題して絵手紙を募集しました。 国内外から届けられた63万通の絵手紙は、皆さまが20世紀を生きてきた証。一通一通がまさに貴重な時代の記録です。 届けられた絵手紙は「絵手紙万葉集」と呼ばれる全7巻の本になりました。当施設では皆さまから届けられた絵手紙1通1通をパソコンで検索できるシステムを作成中です。20世紀を生きた人たちからのメッセージをぜひご覧ください。
 また、施設内には、絵手紙万葉集常設展示室、山路智恵絵手紙美術館に加え、2015年春より、さかえ倶楽部スキー場の展示館が「白い森の美術館(2022年度はお休み)」としてリニューアルオープン。2022年は企画展として「山路智恵の絵手紙 東京百景」「池田亮二絵手紙展」「絵手紙フェスティバル in 栄村」を開催します。何より緑に囲まれた大自然の中で、日頃の忙しさを忘れて自然と戯れてみてはいかがですか。

〜人口2500人の小ちゃな村に1万2000人が訪れた!〜
 1995年(平成7年)、人口わずか2500人の雪深い信州の小さな山里に、なんと1万2000人もの人が訪れるというまさに事件がおこりました。ひとりの少女の絵手紙展が開かれたからです。少女の名は山路智恵さん。
 山路さんは、小学校1年の入学式の日から絵手紙の創始者である小池邦夫先生に絵手紙を送り続け、6年生で連続2000日を達成。これを記念して東京・大崎ウエストギャラリーで開かれた絵手紙展を見て、大いに感激した村の公社職員が、この感動を村の人にも味わってほしいと、実行委員会を立ち上げ、小さな村で山路智恵さんの絵手紙展を実現したのです。会場の栄村物産館には、村内外から1万2000人もの人が訪れてくれました。
栄村国際
絵手紙タイムカプセル館
〒389−2702
長野県下水内郡栄村
大字北信2503
TEL 0269−87−1920
FAX 0120ー5562−03
〜共感を呼んだ『小ちゃなしあわせ』展 雨のひとしずくが大きな流れに
 この山路智恵絵手紙展の大成功でもりあがった実行委員会は、今度は全国公募展を計画。1996年に『小ちゃなしあわせ展』を実現しました。
 全国の市町村に村民自ら手描きの絵手紙を添えて呼びかけ、多くの人の共感を呼び、1万2500通が寄せられ、、心温まる絵手紙に、全国から2万人もの人たちが栄村を訪ねてくれました。
 はじめは雨のひとしずく。そのひとしずくがいっぱい集って、こんなにも大きな流れになりました。
 この絵手紙展をきっかけに村の中に絵手紙愛好者が広がり、絵手紙に心ひかれた女性たちがグループ(ふきのとうの回)を作り、村内のお年寄り世帯に少しでも何かのお役に立てばと、絵手紙で「元気訪問」を始めました。
〜小ちゃな村が世界とつながった! 絵手紙でオリンピック『世界絵手紙展』
 『小ちゃなしあわせ』展の終了後、今度は2年後にひかえた20世紀最後の『長野オリンピック』に絵手紙で参加しよう。絵手紙でなら、誰でもオリンピックに参加できるはず。そして、絵手紙で世界とつながろう!と、長野オリンピック冬季競技大会組織委員会(NAOC)に文化プログラムの申請をしました。ほかにも外務省、郵政省、自治省、文化庁、国土庁、長野県に名義後援を申請。その結果、長野オリンピックおよびパラリンピックの文化プログラムとして採択されたのです。
 ついに1998年(平成10年)『絵手紙世界展』(絵手紙オリンピック)開催にむけて準備を開始しました。
〜8万通集まった! 『絵手紙世界展』は村民の手で広いスキー場に展示!
 参加国100カ国、応募点数10万枚という大目標を掲げ、『絵手紙世界展』の募集がはじまりました。
 海外からの募集は、在日の大使館にお願いにまわろうと、スタッフは暑さの中、100カ国全ての大使館をまわりました。募集を始めると、やがてアルファベットでつづられた国際郵便もまとまって届くようになりました。応募総数も8万枚をこえ、海外からも1万9000通もの応募がありました。
 村民の応援団、一般の村民にもボランティアをお願いし、村民みんなの手で展覧会をつくろうではないか。企画運営委員会員の呼びかけに、村内各方面からボランティアの申し出がありました。
 だれでも参加できる絵手紙のオリンピック。展示後は、長野オリンピック記念切手を貼り、世界展記念消印を押して、応募者に返却。まさに絵手紙オリンピック参加記念、世界に一つの「金メダル」です。
〜絵手紙だから世界がつながる 栄村がふれあいの場になることを
 2002年には日中友好30周年記念行事『10万通日中絵手紙展』を日本絵手紙協会と蘇州市と共催。
 2003年には村民有志が『栄村絵手紙・芽吹きの会』を設立し会員を募集。
 2004年、森宮野原駅交流館オープン記念として、山路智恵絵手紙展『再会のさくら展』を開催。
 その後も、蘇州市、日本絵手紙協会主催の各絵手紙展企画に参加し、村内で展示。蘇州市使節団が来村するなど、中国との交流を深めてまいりました。
 そして2007年7月。ついに栄村に、日本絵手紙協会の活動を通して寄せられた全絵手紙を収蔵するタイムカプセル館が、そして『絵手紙の村 栄村』のきっかけを作ってくれた山路智恵さんの絵手紙美術館ができました。
 2010年7月には念願の展示室・新館が完成。また、新規事業として、『未来郵便』を立ち上げました。タイムカプセル館は、過去・現在・未来の架け橋としての役割を担っています。
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